モンゴルのシャーマン

April 6, 2019

2年前の夏にモンゴルを旅してからというもの、私はじわじわと確実に変わってしまったように思う。

というわけで、モンゴル旅のことと、その後の変化ついてこのブログで思い返していきたい。

(もう2年か。時は早い。この感じだと10年はあっという間だな。歳をとるとさらに加速していくらしいが。。。)

 

国内の旅と同じく、最近はノープランでレアエリアに行き、水辺と、現地の信仰の地を巡るという旅が好きで、そんな感じでモンゴルにも行った。

私が毎度無事に帰って来られるのは、出会った人々の温情のおかげ以外にないように思う。縁というものはとても有難い。ここで感謝したい。ありがとうございます。

 

まずはシャーマンについて書こう。

 

行ったのはモンゴルの最北部、ロシア国境が間近のシベリア南部エリア。ゴビ砂漠は無い。草原、針葉樹林、湖、山の景色は、北欧のそれに近い。

飛行機3本の後、ひどいジープで13時間くらいかけて到着したツァガノール。そこを拠点に馬でしか行けない山の上にある幻の5つの湖を野宿しながら巡ったり、とにかく湖、そしてオボー(木と石でできた円錐形の宗教的スポット)を見つけ次第撮りまくった1ヶ月。途中、シャーマン情報が数回入ったので、そのうちの二人にも会いに行った。ちなみにシャーマンは神々へのメッセンジャーであり交渉人で、シベリアが発祥の地だ。

一人目はムルンという町に住むビジネスシャーマンおばちゃんでお金を払って祈祷してもらってすぐ終わった。

二人目はツァガノールよりもさらに北部に住む羊飼いのシャーマンおじいちゃんで、地元の人たちから尊敬されているらしい人物だった。
3日待ち続けてやっと小さなおじいちゃんシャーマンが現れた。鋭い目で唐突に「願いはなんだ?」と聞いてきた。ただ会いたかっただけなので、願いなんて考えていなかった私は困った。んー、願い?願い?願い?いざ考えてみると何も出て来ない。日本の神社ではなんどもお願いしたことあるのに、今この瞬間に本当に心から望んでいることはあるのかな?と思うと...ない。欲望と願いが違うということに驚いた。で、捻り出した願いは一つ、「私はずっと何かを探しています。それは何か知りたいです?」だった。現地で出来た友人(唯一英語話せる村人ショー)に通訳してもらって、うなづいた老シャーマンは3時間くらい激しいダンス(鳥が飛ぶような儀式)をした後、疲れ切った表情で私に告げた。「答えは自ずから知るだろう」と。え!?っ(笑)と思ったけれどまだ続きがあった。「はじめに会ったときあなたはシャーマンだと思った。でもまだ違うようだ。あなたのレベルはいま下がっているから答えがわからないのだ。3年後、必要ならばここに来るだろう。」と。なるほど。2020年にまた行くかもしれない。翌日また来るように言われ、確か約束の13時に行った。また何時間も待たされた後に、何かを紙で包んでオレンジの布で巻いたものをくれた。これは神道のお守りの原型なのか?と思うような形。友達によると、中に粉が入っているので帰国してから4方位に向かって3回食べて3回ペッペしろと。その開封の瞬間まで腰より低い位置に置いてはならないと。不要であればこの包みはあなたから去るだろうとも。まだ旅は20日ほど残っていたので色々と大変だったけど、何とか無事持ち帰って包みを開いたところ、何かを燃やしたようなダークグレーの黒いつぶつぶの粉が入っていた。とりあえず言われた通りやった。後日友達から「麻薬だったらどうするの!?」と指摘されて確かに...と思ったけど、そんなこと微塵も考えなかった。久しぶりに帰国直後の展示の写真を見たけれど、当時はかなり憑依されていたのかな?という感じを受けた。まるで別人の個展だ。ああ、面白いなあ。いい展示だった。やはり個展は、毎度自分の中にある最新の考えでやるべきだとつくづく思う。過去も未来もない。今の自分の内側を社会へ見せようとする空間だ。でも、すぐに過去になってしまうのだけどね。そうだとしても瞬間と誠実に向き合った良い足跡になると思う。オレンジの包みは、あれからずっと放置してたけれど、今日アトリエに持っていこうかな。

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